昨年の年末調整では、配偶者控除等の改正に伴い、従来の申告書が「配偶者控除等申告書」に改められたうえ、これまで提出が不要だった配偶者控除を受ける人についても、新たに提出が必要になりました。そのため、申告書の記載にあたって「所得の見積額」の誤りや、記載すべき金額が分からないといった声がありました。
年収が給与のみであれば、年収の見込額から給与所得控除額を控除した金額が「所得の見積額」になります。年収の見込額は、例えば、既に11月までの給与(賞与を含む)を受給している場合は、1~11月までの課税支給額を合計し、さらに12月に支給される予定の給与を見積もって合計します。次に「配偶者控除等申告書」(裏面)に掲載された「給与所得金額の計算方法」の表に年収の見込額を当てはめれば、所得の見積額が分かります。
貸借対照表(B/S)から、会社の健全度を見ることができます。
B/Sを人の体にたとえると、流動資産(特に現金預金)や純資産(自己資本)が大きく、不良債権や不良在庫、不要な機械設備、含み損を抱える資産のない状態が健康体といえます。
反対に、流動負債が多く自己資本が少ない状態は肥満体といえます。このような企業は、赤字続きのため不良な資産を処分できず、肥満体から抜け出せない状態にあります。肥満状態を解消するためには、黒字経営を実践することが何よりも重要になります。
小規模1位や部分1位を目指すには、重点とする商品・サービス、営業地域を決めて、営業活動を効果的に行う必要があります。
弱者の戦略⑨「新規顧客の開拓に力を入れよ」は、新規顧客を増やすためには、見込み客を見つける必要があり、そのための「訪問、ホームページ、ダイレクトメール、広告、看板、チラシなど」の手法が効果的に行われているかを点検する必要性を指摘しています。
弱者の戦略⑩「積極的な顧客対応を欠かすな」においては、競争相手よりも「顧客から好かれ、気に入られ、忘れられない」ための方策を実行することが必要です。例えば、取引高が多い会社に頻繁に訪問できているか、小売業・飲食業では、顧客リストを作成し、案内はがきを送るなど、自分にあった営業方法ができているかを確認してみましょう。
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「○○円の壁といわれる税金・社会保険の扶養家族の範囲」について、従業員の人たちが気になる時期になりました。「収入と所得の違い」を含め、早めに情報発信しましょう。「収入」とは、給与収入(賞与含む)のみであれば、給与の手取額ではなく、源泉徴収や社会保険料等を差し引く前の支給額のことで、「所得」とは、収入から給与所得控除を差し引いた額です。
例えば、夫がサラリーマン(正社員)で、妻がパートで働く夫婦共働きの場合、次の点について伝えましょう
①103万円の壁:妻は所得税が課税されず、夫は配偶者控除を受けられる。
②130万円の壁:夫の扶養範囲からはずれ、妻に社会保険の加入義務が生じる。
消費税率10%への引上げによって、税率は2%の引上げでも、納税額は25%の増加になります。軽減税率の導入に伴い、例えば外食業のように、主に飲食の提供による売上が10%、原材料(飲食料品)の仕入時の税率が8%になる場合、25%以上の増加になるため注意が必要です。
予定納税額は、税率8%を基準としているため、税率引上げ後の確定納税額が予定納税額より大きくなると予想されるため、納税額に慌てることのないように注意しましょう。
中小企業が商品・サービスを効率的、効果的に販売するためには、重点的に販売する営業地域を決める必要があります。
弱者の戦略⑨「市場規模が小さな地域に力を入れよ」は、地方にみられる海、山、川などによって地形的に分断された独立性の強い小さな地域、都市部であれば、高速道路や鉄道、川などによって地域から分断されている地域など、地域1位になりやすい地域です。
弱者の戦略⑩「営業地域の範囲を狭くせよ」は、中小企業は営業地域を狭くして、さらにその中に重点地域を決めて、まずはそこで1位を目ざします。そこで、1位になれば、次の重点地域を決めて、そこで1位を目ざすことを繰り返すことで、営業地域全体で1位になれるとしています。
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